やがて泉さんは、教頭に胸の内を打ち明けた
実は教頭も、過去に肺ガンを患っていたのだ
田染中学校教頭:
ちょっとした言動が、人を救う事も出来れば、傷付けてもしまう
本当に辛い経験をしないと、そういう事は分からないのかもしれないね
山田泉さん:
だったら!そういう話を生徒達の前で話すというのは、どうです?
2002年4月19日
そして、泉さんは生徒達に、入院時の体験を語った
私が痛みに苦しんでいた時、トイレに行くのを手伝ってくれたのは、
余命数ヵ月の方でした
皆、何か自分に出来る事はないかと、
助け合っているんです
人が生きていくという事は、人と生きていくという事
そんな思いを生徒達に伝えたかった。そして―
辛い時、何でも話せて相談できる友達がいる人、手を挙げて!
結果は、17人中わずか3人・・・
何でほんとの友達が出来んのか、考えてみぃ!
皆の言葉聞いてると、めちゃくちゃやわ!
しかも、他人の言葉で傷付いた生徒が、
沢山いる事が分かった
(教頭先生、)続けましょう
きっと、生徒達は変わりますよ
これが切っ掛けだった。題して、いのちの授業
仲間の励ましによってハンディを克服したアスリートを始め、
「夢をかなえるために」
車いすマラソンランナー 廣道純
車いすマラソンランナー 廣道純
それぞれの分野で活躍しているスペシャリストを講師に招いたのだ
中には、地元大分出身、総理大臣となった村山富市さんの姿も
「夢をつかもう」
元総理大臣 村山富市さん
元総理大臣 村山富市さん
人は、ずっと生きている訳じゃないんだよ
だから、助け合って生きようよ
「右足の書道家・池上さんから学ぼう」
右足の書道家 池上昇 荒金大琳
右足の書道家 池上昇 荒金大琳
今を輝いて生きている人達と出会う事によって、
自分の生き方を見つめ直してほしい
体力が落ちていた泉さんにとって、課外授業を受け持つ事は激務だったが、
続けるには訳があった
一人の女性との出会いが、彼女に大きな影響を与えていた
乳ガン患者の会で出会った、稙田妙子(わさだ たえこ)さん
余命三ヵ月と告知を受けながらも、メンバー達を励まし続けた女性だ
乳ガン患者の会メンバー:
胸に発疹が出来てるから、大好きな温泉にも入らない方がいいって、
医者に言われているんですけど
稙田妙子さん:
私も、あなたと同じ発疹が出来てるけど・・・ほらっ!
お風呂にだってジャブジャブ入ってるわよ
妙子さんのやさしい笑顔とあたたかい言葉は、特別なお薬のよう
こんな人と中学生たちが出会えたらいいのになぁ〜
(泉さんの手記より)
2002年6月
そして、2002年6月、妙子さんは生徒達の前に現われた
稙田妙子さん:
お金持ちにはなれなかったけど、偉くはなれなかったけど、
自分の人生まぁまぁだったなと、思える人生を歩んで欲しいです
泉さんは知っていた。実はこの時、
稙田さんは外に出る事が出来ないくらい、病状が悪化していた事を
限りある命を前に、今を生きる事の大切さを語ってくれた彼女の言葉は、
泉さん自身の心にも大きく響いていた
いのちの授業を、あのぉ 稙田さんと出会・・・ってなかったら、どうかというと、
やり始めたかもしれないけど、やり続ける事は出来なかったと思う
ほんとに恩返しがしたいちゅうそれだけ
今までお世話になった人達に、恩返しがしたい
泉さんは、より一層、いのちの授業に力を注いでいく事になる
二年間で32人の講師を招いた
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山田泉公式ブログ/どげしよっかえ? 豊後の山ちゃんワイワイ日記
「いのちの授業」を実践する元養護教諭の山田泉のコラムを掲載。
